扁平上皮癌 外科手術不適応例

症例紹介・犬
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猫 エキゾチックショートヘアー 10歳

主訴

あごが腫れていること、口腔内が赤くなっていることに飼い主様が気付き当院に来院されました。

所見

鎮静下で口腔内の観察をしたところ、口腔内は広範囲に潰瘍になっており、左下のあごに扁平上皮癌が疑われました。

検査

採取した組織を検査に出した結果、扁平上皮癌と診断されました。

左下あごの歯肉にできたものと考えられるため外科手術不適用と判断しました。

経過

診断から4か月後

自宅ではごはんを食べることは可能ですが、常に多量のよだれが出るとの事でした。

痛みがあることが予想されたので、レペタン(鎮痛剤)を使って経過を見ていくことになりました。

その後腫瘍が破裂して出血してしまい、その後は痛みが増したのか食欲が低下しました。

痛みを抑えるために、鎮痛剤と併用してデュロテップパッチ(経皮吸収型 持続性疼痛剤)と貼付し数日ごとに交換して経過を見ることを提案しました。

デュロテップパッチを使用して3日後、痛みが落ち着いてきて、お家ではグルグルと喉を鳴らしてリラックスしている様子がありました。お水も自分で飲めるようになりました。

しかし、それでも口からご飯を食べるのは困難でした。

そしてその3日後に、飼い主さんに見守られながらお家で亡くなりました。

腫瘍の発生した部位によっては、このように外科手術が不適応になる場合もあります。

できものを発見したら早めに受診しましょう。

扁平上皮癌についての詳しい記事はこちら

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