歯茎が真っ赤!犬の接触性口内炎

症例紹介・犬
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主訴

数日前から口臭があり、食欲が低下したため、かかりつけの病院で診察を受けたところ歯周病を指摘され、当院に来院されました。

所見

診察時、口の周りを触られることを極度に嫌がる様子が見られました。口腔内は上顎の両側犬歯付近の歯に歯石の蓄積があり、その部分に接触している口腔粘膜に接触性口内炎を確認しました。

この口内炎が口の痛み、食欲低下、口臭の原因になっていると思われます。

犬の口内炎は稀な疾患ですが、汚れている歯の歯垢や歯石に接触する粘膜部分が炎症を起こして口臭がきつくなり、痛みが強いことが特徴です。

犬の接触性口内炎 治療前
犬の接触性口内炎 治療前
治療

全身麻酔下で口腔内をチェックしたところ、全体的に歯肉炎がみられ特に前歯と右側の歯が炎症が強く出血がみられるところがありました。

犬の接触性口内炎 治療
犬の接触性口内炎 治療
犬の接触性口内炎 治療
犬の接触性口内炎 治療

歯科レントゲンを撮影し歯周病が軽度であると判断し、今回は抜歯はなく全体的にクリーニングをして口腔内の炎症に効く軟膏を塗布して終了となりました。

犬の接触性口内炎 治療後
犬の接触性口内炎 治療後
犬の接触性口内炎 治療後
経過

3週間後の検診では、歯石の蓄積もなく経過良好です。

歯肉に認められた炎症による赤みも良くなっていました。

治療前に見られた食欲低下や、口の周りを触られるのを嫌がることもなくなっていました。

自宅での歯磨きを頑張っているとのことで治療終了となりました。

治療後の口腔内を維持していくためには毎日に自宅での歯磨きがとても重要です。

今まで歯磨きをする習慣がなかった子やシートのみ使っていた子は、まず歯ブラシに慣れていくところから歯磨きを始めてみましょう。

歯ブラシの正しい選び方

歯磨きジェルの正しい選び方

歯ブラシの正しい使い方

歯磨きを始める際はこちらを参考にしてみてください。

”口内炎”は猫だけの病気ではありません。

犬も注意してお口の中を観察してみましょう!

・口の周りを触れるのを嫌がる
・急な食欲低下
・口から出血がみられる
・口臭がきつい

口臭には他の病気が隠れていることがあります→犬猫の口臭の原因

気になる症状がありましたら当院にご相談下さい。

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