挺出ってどんな状態?
高齢の猫では歯が前に突き出て口が閉じれなくなってしまうことがあります。
この状態を挺出(ていしゅつ)と呼びます。
この疾患は犬で見られることはなく、性別や品種は関係なく猫だけに認められます。
上顎犬歯に多く、下顎犬歯にも認められることがあります。
猫の犬歯が慢性歯周炎に罹患すると歯の挺出を認められることがあります。
人や犬とは異なり、猫では歯周病で歯の根の周囲に炎症が起こると、歯槽骨が腫れる特徴をもっており、歯が押し出されて、歯冠が長く見えるようになります。
最終的には犬歯は抜け落ちてしまいます。
<正常な猫の犬歯>
<挺出している右上顎犬歯>
赤い矢印の向きに犬歯が突き出てしまっている状態です。
挺出部位の歯周病の進行具合にもよりますが、軽度の場合は経過観察になりますが、ぐらついていたら抜歯となります。
日ごろからお口の中を観察しましょう。
写真と同じような状態の場合は早めに獣医師にご相談下さい。
猫の治療症例はこちら