猫の歯周病 

症例紹介・犬
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当院は犬はもちろんのこと猫ちゃんの歯科治療の症例も多くあります。

この記事では猫ちゃんで比較的よく遭遇するお口の異常に対して行った治療をご紹介します。

猫も犬も歯石が沢山付いていて歯肉の炎症が強いような症例では特に全身麻酔をかけての治療となります。(人のように安全かつ確実な歯科治療をするためには全身麻酔は必須)

① 9歳 ミックス猫 全抜歯

【主訴】 口臭が強い 口を触られるのを嫌がる 歯が欠けている

【肉眼所見】

上顎臼歯は欠けているためおそらく重度の吸収病巣
犬歯の歯根の露出が認められ、歯肉に重度の炎症(挺出)

【歯科レントゲン検査】

全ての歯のレントゲンを撮影したところ多くの歯において進行した吸収病巣が確認されたた(下のレントゲン写真はその1枚)

猫の歯周病 
猫の歯周病  レントゲン
猫の歯周病 抜歯後

この症例ではほぼ全ての歯において重度の歯周病と吸収病巣が認められ、歯磨きができない事から今後の事を考えて全て抜歯する事になりました。

現在は、歯が無くても問題なくご飯を食べて生活しており、顔を気にする仕草や口臭もなく快適に生活しています。

② 15歳 アビシニアン

【主訴】 口から出血する 歯肉が腫れている

【肉眼所見】

奥歯はかなり歯ぐきが赤く腫れており

4年前に折れた上顎犬歯は変色して歯ぐきが炎症を起こしている

【歯科レントゲン写真】

折れた犬歯には細菌感染症で根っこの周囲の骨が壊されている所見が確認された

歯茎の炎症が認められた奥歯は重度の歯周病が認められた

猫の歯周病 

猫の歯周病 レントゲン

猫の歯周病 抜歯後

2週間の検診では出血が無くなり磨きを頑張っており、歯肉の炎症は認められませんでした。

犬と違い猫は定期的に歯磨きしている方も少なく、口をすんなりみせてくれる子も多くはないので歯周病や破折(歯折)など口の中の異常に気付きにくいです。

少しでも気になることがあれば一度ご相談ください。

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