犬 フレンチブルドック 9歳
主訴
ドライフードを食べたがらない、右上の奥歯が折れているという主訴で診察させていただきました。
口の中を見てみると右上あごの第四前臼歯が縦に深く歯が折れていました。
神経(歯髄)に炎症を起こし疼痛を伴っている可能性が強く疑われました。
飼い主さまからは神経の治療をして歯を残す治療(歯内治療)の希望もありましたが、
破折片を除去した後に歯と歯肉の間に深いポケットが形成されるため歯周病予防がかなり困難になる事
残っている歯の強度が弱い事から再度折れるリスクが高い事
この2つの理由から抜歯をお勧めさせていただきました。
手術
全身麻酔下にて左上あごの第四前臼歯も縦に割れており、破折に伴う歯周ポケットが5mm認められました。
歯髄も既に感染を起こしており異臭が発生している状況でした。
その他の歯に対してはスケーリングと研磨処置を行いました。
経過
今後は再度歯が折れないように硬いものを咬ませないように指示しました。
2週間後の検診では術創もきれいでしたので、治療終了になります。