口腔・顔面の病気辞典

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犬猫の口腔内腫瘍

腫瘍ができやすい場所の第4位が口の中 当院では歯科、口腔内の診察を専門的に行っているため、「口腔内腫瘍」を診断、治療する事が多くあります。 口腔内腫瘍は稀なものではなく部位別に見ると4番目に多い腫瘍です。 腫瘍が発生しやすい部位の順番は、1...
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口の中のメラノーマ(悪性黒色腫)

メラノーマ(悪性黒色腫)とは? メラノーマ(悪性黒色腫)は、色素(メラニン)をつくる細胞であるメラノサイトが癌化した腫瘍です。 ”黒色腫”の名前の通り、黒色や茶色の腫瘍が多いですが、まれに薄ピンクのものもあります。 悪性腫瘍をメラノーマ、良...
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扁平上皮癌(へんぺいじょうひがん)

扁平上皮癌とは? 皮膚の表面や粘膜には、扁平上皮細胞という細胞が存在しており、皮膚の一番表面にある魚の鱗のような薄く平らな細胞です。 この細胞ががん化し、扁平上皮癌となります。 耳や鼻など皮膚全般、口腔内、爪の周囲に多く発生し、浸潤性が極め...
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口腔鼻腔瘻(こうくうびくうろう)

口腔鼻腔ろうとは上あごの歯に重度の歯周病がおこり歯周ポケット内の細菌が鼻の中まで入り込んでくしゃみや鼻から膿が出るような感染症に進行した状態を指します。 この病気は小型犬の中でも特にミニチュアダックスやイタリアングレーハウンドに多く認められ...
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エプリス

口腔内にできる良性腫瘍の一種で、わんちゃんでは多くみられます。 どの犬種でも起こり得ますが、シニア犬で多く認められます。 エプリスは歯根を支える歯周靭帯から発生します。見た目は正常な歯肉が一部盛り上がって塊を形成しているように見えます。エプ...
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軟口蓋過長症

軟口蓋とは? 軟口蓋(なんこうがい)とは、口腔の上側の硬い天井部分以降の、奥に続く柔らかい部分です。 その軟口蓋が、正常よりも長いことを、軟口蓋過長症(なんこうがいかちょうしょう)といいます。 軟口蓋が長いと、空気の通り道を狭くして、呼吸に...
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挺出(ていしゅつ)

高齢の猫では歯が挺出して口が閉じれなくなってしまうことがあります。 この疾患は犬で見られることはなく、性別や品種は関係なく猫だけに認められます。 上顎犬歯に多く、下顎犬歯にも認められることがあります。 猫の犬歯が慢性歯周炎に罹患すると歯の挺...
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眼窩下膿瘍(がんかかのうよう)

歯の根っこに膿(うみ)が溜まって目の下が腫れる病気です。 上の奥歯(特に第4前臼歯)に重度の歯周病が進行し根っこの方まで細菌感染が広がった場合と歯が折れて中の歯髄から根っこの方まで細菌感染が進行した場合のどちらかが原因となります。 小型犬で...
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口腔内腫瘍症例写真(犬)

犬の実際の口腔内腫瘍症例写真がこちらになります。 〇悪性メラノーマ 〇扁平上皮癌 〇線維肉腫 〇棘細胞性エナメル上皮腫 〇歯原性線維腫(エプリス) こちらも参考にしてみてください。 犬の口腔内にできる腫瘍TOP3 犬と猫にできる口の中の腫瘍...
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犬の口腔内にできる腫瘍TOP3

犬の死因第1位である“がん” その中でも口腔内腫瘍は発生部位としては4番目に多い部位であり、犬では全腫瘍の6%を占めます。 口の中のしこりが見つけるだけでなく、口臭が強い、口から出血する、ご飯やお水がうまく飲めない、食欲が低下しているといっ...
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犬の口腔内にできる悪性腫瘍

発生の多い順にメラノーマ、扁平上皮癌、そして線維肉腫となっています。 棘細胞性エナメル上皮腫は良性腫瘍に分類されますが、顎骨に浸潤することも多くあるためここでは悪性腫瘍の分類に含めています。 メラノーマ扁平上皮癌線維肉腫棘細胞性エナメル上皮...
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犬と猫にできる口の中の腫瘍(基礎知識)

腫瘍には良性腫瘍と悪性腫瘍がある 腫瘍というのは“できもの”と呼ばれ、最終的に生命の危機に陥る悪性腫瘍と命に影響を及ぼさない良性腫瘍があります。 良性腫瘍は増大スピードが遅く、周囲の組織に浸潤はせず、転移も起こしませんが、悪性腫瘍はその逆で...
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歯周病の続発症

歯周病は口の中にいる細菌が歯を支える歯周組織に炎症を起こす細菌感染症です。 この細菌感染症が重度に進行すると下記のような病気につながります。 内歯瘻(ないしろう)  深い歯周ポケット内の膿が口腔内の粘膜から排出している状態。口臭が強くなりま...
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歯の名称と役割

犬の歯 犬では通常、永久歯が42本(乳歯28本)あります。 歯を4色に分けて説明させていただきます↓ 左右上顎に各々切歯(前歯)が3本、犬歯が1本、前臼歯(横の歯)が4本、後臼歯(奥歯)が2本存在します。 左右下顎に各々切歯が3本、犬歯1本...
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虫歯

猫では論文上、虫歯の報告はなく虫歯にならないと考えられています。 犬では虫歯の症例が稀に見られます。犬において”虫歯”になりにくい理由は以下のように考えられています。 〇歯が尖った形状をしている為、歯の表面に虫歯菌が付着しにくい 〇唾液に含...
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口内炎(こうないえん)

口内炎とは 猫の口内炎は現在、「歯肉口内炎」や「尾側口内炎」(Feline Gingivostomatisis)と定義される猫特有の病気であり、QOLを著しく低下させる代表的な疾患です。 この疾患は歯周病で起こる歯肉や歯槽粘膜の炎症に留まら...
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乳歯遺残(にゅうしいざん)

乳歯遺残とは 乳歯遺残とは生後7ヶ月を過ぎても乳歯が抜けずに残った状態をいいます。ただし、生え変わりの時期には個体差があるため、診断するためには切歯、犬歯、臼歯(奥歯)すべての歯の状況を見て、総合的に評価する必要があります。 乳歯遺残の中で...
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歯が折れてしまったら?

折れやすい歯は? 犬や猫の歯が折れることを破折といいます。 犬の破折 猫の破折 折れるのは主に上あごの第四前臼歯(奥歯)、犬歯ですが、稀に下あごの第一後臼歯(奥歯)が折れる事もあります。 第四前臼歯は裂肉歯と言って肉食動物である犬が仕留めた...
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猫の破折(はせつ)

原因 猫と犬では折れやすい歯に違いがあります。 猫は走り回ったり高所から落下したり、交通事故で顔面をぶつけた時に歯を折ってしまう事が多く、通常は犬歯が折れます。元気で走り回っている比較的若い年齢の子に多く見られます。 特に犬歯が折れやすいの...
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犬の破折(はせつ)

原因 犬は硬いものを奥歯で噛むことで歯が折れます。 稀に、大型犬では石を中に入れた物や間違って石を投げてそれを口でキャッチして犬歯が折れたり、金属のケージを噛んで犬歯が削れて折れる事もあります。 折れるのは主に上あごの第四前臼歯です。 症状...
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口蓋裂(こうがいれつ)

口蓋(こうがい)は口の天井部分(舌で触れる上の部分)を指し、鼻との境になる組織です。 口蓋は前後に分かれ、手前の硬い部分を「硬口蓋」、奥の柔らかい部分を「軟口蓋」と呼びます。 その口蓋に穴が空いて口と鼻がつながった状態を口蓋裂と呼びます。 ...
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猫の過蓋咬合

噛み合わせの確認はしましたか? 猫をお家に迎え入れたら、永久歯がしっかり生え揃う5ヵ月齢頃に、歯を観察してみましょう! 何故なら、診察していると、上の奥歯が下顎の歯肉を刺してしまっている子が多く見られます。 この猫の様に噛み合わせが深い状態...
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顔から膿がでたら、皮膚科?歯科?

歯周病で目の下から膿がでる? 今回のテーマは、比較的良く見かける症状でもある”目の下が腫れている”です。 これは、見た目で大体診断できます。 写真は右の頬が腫れて膿が出た10歳のトイプードルちゃんです。 一見、皮膚に問題があるのかと思います...
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変色歯

変色歯とは 診察していると「歯の色がおかしい」という主訴で来院されることがあります。 変色歯とは、下の写真の様な状況をいいます。 原因 歯の変色の原因は大きく分けて外因性のものと内因性のものに分ける事ができます。 犬は基本的にコーヒー、ワイ...
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咬耗(こうもう)

咬耗とは 歯が徐々に削れて歯冠(しかん)の高さが低くなってる状況を咬耗と言います。 通常は、徐々に発生する為、歯の中心にある歯髄は自らを守ろうと象牙質が形成され、歯髄が外界に露出する事(露髄)がありませんが、急速な咬耗によって歯髄が露出して...
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犬猫の歯周病

歯周病とは 歯周病は、口の中にいる細菌が繁殖する事で歯を支える歯周組織に炎症が起こっている状態です。 歯肉の炎症だけの歯肉炎と歯槽骨まで破壊が進行した歯周炎に区別されます。 下図の一番左(健康な歯肉)の絵以外を全て含めて歯周病と言います。 ...
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