下顎骨骨折(片側)

骨折
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犬 シーズー 3歳 6kg

主訴

トリミング中に台から落下したことをトリマーさんから報告されたが、その場では問題なかったため帰宅。

自宅に戻ってからずっとペロペロして口を気して、口を触ると痛がり、ご飯も食べないということで来院されました。

検査・治療

症状から口の中に異常があると思われたため、全身麻酔をかけ歯科レントゲンを撮影したところ、左下顎の大きな歯の前側(第一後臼歯の近心側)で下顎骨が折れているのが確認でき、と片側下顎骨骨折診断しました。

片側下顎骨骨折 犬 検査


口腔内は歯周病の進行が認められなかったため歯を利用した歯間ワイヤー法にて骨折の整復を行いました。

片側下顎骨骨折 犬 ワイヤー


処置前に顎の動揺が認められて処置後はいましたが、処置後にはしっかり固定されて動揺は確認されなくなりました。

経過

自宅ではなるべく柔らかいごはんを与えてもらうようにお伝えし、その日のうちに退院となりました。

術後1か月 歯科レントゲンを鎮静下で撮影したところ、仮骨の形成が認められました。

片側下顎骨骨折 犬 レントゲン

術後2か月 仮骨の癒合が認められたため、ワイヤーを除去しました。

片側下顎骨骨折 犬 経過

咬み合わせも問題なく経過良好の為、治療終了となりました。

歯周病がなくても打ち所が悪ければこのように顎の骨折が起こることがあります。

当院では歯科治療を専門としていることから骨折が治癒するのは当然ですが嚙み合わせが正常になる事、歯としての機能を温存する事に重点を置いて治療に当たっています。

そのため、骨折の治療をしても日常の食事管理は変えず生活できる事が多く、術後に不自由になることが少なくなるような治療に努めています。

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