仰向けでの歯磨きは子供の歯磨きでも推奨されていますが、犬にとってもメリットが沢山あります。
膝の間に挟んで身体が安定しやすい
頭を身体に寄せて固定しやすい
のぞき込むことでほぼ全ての歯を見ながら磨くことができる
当院での指導方法
歯ブラシに慣れさせる前に指で触って、歯磨きシートから始めてというような予備練習は不要です。
最初から歯ブラシに慣れさせましょう。
1.まずは、「歯磨きしよう♪」と優しく声を掛けたら、膝の間に入れて上腕~肩の方を両手で挟むようにして膝に挟みながら仰向けにします。
Point ある程度勢いよくひっくり返さないとジタバタして嫌がってしまうので注意
2.仰向けになったら膝の間に挟んで前肢を身体にくっつけて落ち着くまで褒めながら優しく声をかけましょう。
3.「マテ」と自制させながら利き手じゃない方の手を放していたらマズル周りを支えましょう。
落ち着いていたらさりげなく唇をめくってみましょう。できたら褒めてください。
4.動かない事を確認して「マテ」と声をかけて利き手も前肢から離して口回りを触るようにしてみましょう。都度褒める事が大切です。
5.歯ブラシは歯茎に当てないようにして歯面に当てる。
余裕があれば前後に動かす。
他の歯も磨いてみる。という感じで慎重に進めていきます。
最初は受け入れてくれやすい犬歯から始めてみるといいでしょう。
6.上級者は歯の裏側も挑戦しましょう。
これができる犬はごくわずかです。最初はできなくて当然です。
歯磨きが嫌になってしまうので外側が完璧にできるようになるまでは挑戦しないようにしてください。
(仰向けにすると裏側もとても見やすいのもGood!)
7.最後は仰向けのままよく褒めて身体を“ポン”っと叩いて終わりの合図「ヨシッ!」と声をかけて起き上がらせてください。
8.最後にオヤツをあげて終わりです。
※歯磨きをした事へのご褒美なのでお座りなどさせないでそのままよく褒めて与えてください。
歯磨きのポイントは?
〇最初に愛犬がどのステップ(レベル)なのか確認してください。
〇次のステップに進むときはちゃんとできるようになってからです焦らないで丁寧に進めていきましょう。
〇次のステップの練習は短時間で簡単に行い、できたところまで褒めましょう。
〇動いたり嫌がったりしたら「ダメ!」と伝えてください。
大人しくなったらよく褒めましょう。
歯磨き中はおとなしくしてないといけない事を教えてください。
〇怒る事が多い場合には無理を強いている可能性があります。
一つ前のステップに戻ってやり直したほうがいいかもしれません。
なるべく褒めて練習をするようにしましょう!
〇飼い主さまが身体や頭の固定の仕方、歯ブラシの当て方や動かし方に慣れるまでは犬も嫌がりやすいので最初は無理しないでください。