悪性上皮性腫瘍

症例紹介・犬
主訴

他院にて下顎切歯あたりに腫瘍を発見し、免疫治療を行ったが効果がほとんど見られず、腫瘍が大きくなってきたため当院に来院されました。

所見

診察時、下顎切歯を覆うように腫瘍が確認できました。

悪性上皮性腫瘍 犬 切除前

現段階で右下顎リンパ節の腫れも見られるため転移の可能性もあると考えます。

検査

全身麻酔下にて歯科レントゲンで病変の中心部を確認したのち下顎切歯の深部から採材を行いました。

同時に両側の下顎リンパ節も切除しました。

悪性上皮性腫瘍 犬 リンパ節
切除したリンパ節

右側のリンパ節が特に腫大している状態でした。

病理検査の結果は悪性上皮性腫瘍と診断されました。

治療

右下顎第一後臼歯(奥歯)の遠心から左下顎第四前臼歯の中央で下顎を切除しました。

皮膚、軟部組織から1cmでマージンを確保しています。

右下顎第四前臼歯の近心根の腹側皮質骨に骨吸収病変が確認できました。

食欲旺盛の子という点を踏まえて胃瘻ではなく食道カテーテルを設置しました。

手術の際の痛みの管理として術中のフェンタニル持続点滴およびデュロップパッチの貼付をしています。

経過

術後はカテーテルからリキットのごはんを与えていましたが、2週間後にはドライフードをふやかし団子状にしたものを食べられるようになりました。

術後3週間目の検診では術創に問題はなく再発も認められませんでした。

その後2.3か月と検診を行いましたが再発転移は認められませんでした。

術後半年の検診でも再発転移は認められませんでしたの飼い主様には根治とお伝えしています。

悪性腫瘍は早期発見が大切です。悪性腫瘍についてはこちらをご参考ください。

口の中にできものができた、顎が腫れているなど気付いた場合は早めに受診しましょう💡

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