犬の口腔内腫瘍 Part2メラノーマ

口にまつわる病気
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※注意!このブログ内には手術で切除した組織の写真があります。見られる方のみお読みください!

症例②ミニチュアダックス 17歳

主訴)他院で歯周病と診断されたが、左顎の腫れがどんどん悪化しているという事で、

セカンドオピニオンを希望

診断)注射針を刺し腫瘍の細胞を確認し、悪性黒色腫(メラノーマ)と確定診断しました。

悪性黒色腫:色素(メラニン)をつくる細胞のメラノサイトが癌化した腫瘍。
メラノーマは皮膚と粘膜の接合した部分に発生することが多く、犬では女の子より男の子の発生が多く、体では口の中の発生が多い。

治療方針)この子の場合かかりつけの病院を受診したのが4か月前。

そして、現在はかなり巨大な腫瘍となっており首のリンパ節まで転移が確認されました。

その為、すでに切除しても根治は困難と考えられました。

しかしご飯が食べにくくなっている為、少しでも楽になればという飼い主さまの希望より下顎の部分切除とリンパ節の切除をする事になりました。

腫瘍ごと切除した下顎

切除したリンパ節

手術2週間後の外貌

術後経過)現在はご飯も食べ元気に過ごしています。

今後は再発に注意しながら病院で検診を続けています。

見た目もほとんど変わりはありません。

むしろ以前よりスッキリしていて飼い主さまは大変満足されておりました。

口の中にできものを見つけたらすぐに動物病院に受診し、そしてそれが悪いものではないのかを確認してもらいましょう!

発見が早ければ悪性腫瘍でも完治が可能です!!

愛犬の口の中をチェック!

つまり、飼い主さまには日頃から愛犬の口の中を見る習慣をつけていただきたいと思います。

歯磨きを毎日していればそれは自然とクリアできる事でしょう。

そして、以下の症状が認められたらすぐに病院に行くようにしましょう。

1.口臭がきつくなった

2.口から出血している

3.ご飯が食べずらそう

もし、口の中に何かを発見した、他院で匙を投げられてしまった、そんな時は是非当院にご相談ください。一緒に最適な治療方法を探しましょう。

諦めずにご相談ください。

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