5歳 マルチーズ 避妊メス
主訴
・口を震わせる動作を頻繁にする
・顎をかくかく鳴らす
・口をくちゃくちゃさせる
上記の症状が継続的にみられ当院に来院されました。
所見
診察時に右上顎第三切歯(前歯)の破折が確認できました。

その他にも臼歯(奥歯)は全体的に歯石が付着しており軽度の歯肉炎が認められました。
口を気にしている動作は歯周病と破折が原因と思われますので、治療後は消失すると考えられます。
治療
まず、全身麻酔下にて歯科レントゲンを撮影し破折部分を確認しました。


歯頚部で破折している右上顎第三切歯(前歯)を抜歯しました。
歯周病を罹患していた右上顎第一切歯、第二後臼歯、左上顎第二後臼歯を抜歯しました。
その他の歯はすべてクリーニングをして処置終了となりました。
経過
2週間後の検診では、抜歯部位の炎症や出血はなく経過良好です。
治療後初診時にみられた、口をくちゃくちゃしていた動作は完全に消失しました。
犬の破折は多くある症例です。当院の破折症例はこちら
硬いおもちゃや、馬の蹄などの噛むおやつは破折の危険がありますので与えないようにしましょう。
与えてはいけないおもちゃ、おやつの詳しい解説はこちら
破折の場合は抜歯以外にも歯を温存できる場合があり、破折後すぐ診察を受けてもらうことで神経を全て抜くのではなく一部の神経を切除して治療をする「断髄」という処置が受けられることがあります。
この治療は“2歳未満”で、歯が折れて“48時間未満”に治療が可能である場合に限り適応となります。
破折を発見した場合は早めに受診しましょう。




