変色歯とは
診察していると「歯の色がおかしい」という主訴で来院されることがあります。
変色歯とは、下の写真の様な状況をいいます。
原因
歯の変色の原因は大きく分けて外因性のものと内因性のものに分ける事ができます。
犬は基本的にコーヒー、ワイン、カレーなど着色しやすい食事を摂ることで起こる人の様な着色はほとんどなく、細菌によって起こる外因性の着色です。
また、犬で見られる内因性の変色歯の原因は外傷性損傷の事がほとんどです。
症状
歯に強い外力が加わると中に入っている歯髄(神経や血管)が損傷して、出血することで歯がピンク色に変色し、時間が経つと歯髄の壊死がする事で灰色になり、最終的には融解壊死し黒色へと進行します。
獣医学の研究では変色歯の92.2%が神経が死んだ歯(失活歯)であると言われています。
治療
歯のレントゲン所見が正常であっても治療が必要であることが多いです。
細菌感染が疑われる場合は抜歯が必要です。