10歳 トイプードル メス
主訴
首を振ったりした際に透明の鼻水が多く出るとのことで来院されました。
所見
診察時は歯周病特有の口臭がありました。
左下顎第四前臼歯(奥歯)と左下顎第一後臼歯(奥歯)の間でかなり歯周病が進行していると思われ、舌側の歯肉が腫れている状況でした。

腫れている部分は歯周病が原因もしくは腫瘍の可能性があると思われます。
そのほかの部分も歯周病が認められるため全身麻酔をかけて歯周病治療を行いました。
検査・治療
まず全身麻酔下にて右上顎第三前臼歯(奥歯)、第四前臼歯、左下顎第一後臼歯、第二後臼歯、第三後臼歯を歯周病のため抜歯しました。


残っている歯はすべてクリーニングしています。
問題の左下顎の腫瘍は採材して病理検査に提出しました。

検査の結果周辺性歯原性線維腫(エプリス)と診断されました。
この腫瘍は良性腫瘍ですが再発する可能性があるのでしっかりマージンを取り切除することになります。


腫瘍は粘膜のマージンを5㎜確保し、念のため背側の下顎骨の一部を切除しました。

もし再発してしまった場合は顎切除も検討しなければならないとお伝えしています。
経過
3週間後の検診では出血や炎症もなく術部は経過良好でした。
残った歯をしっかり歯磨きしてもらえるようにお伝えしています。
周辺性歯原性線維腫は口腔内にできる良性腫瘍の一種で、シニア犬で多く認められます。
良性腫瘍ですが、再発することのある腫瘍ですので、再発することのないように広めに切除することが大切です。
周辺性歯原性線維腫(エプリス)の詳しい説明はこちら






