”歯磨きをしたほうがいいのはわかってるけどやり方がわからない、難しい”
”嫌がるからできなかった”
でも、最近は口臭も気になるし、歯周病も心配という飼い主さまも多いのではないでしょうか。
この記事ではそんな成犬を対象にした歯磨きの仕方についてお話します。
歯磨きはなぜ難しい?
上手にできる飼い主様とそうじゃない飼い主様の違いは何なのか?
そこはおそらく以下のポイントがどれだけできるかどうかだと思います。
まずはどれ位チェックできるか確認してみましょう。
□パピーから始めている
歯磨きはしつけと一緒。順応しやすい時期に慣れさせる事はとっても大事!でも、大人になってからでも歯磨きはトレーニングすればできるので大丈夫です。
□主従関係がはっきりしている
飼い主さまが日頃からリーダーシップがとれていると従順にやらせてくれます。
逆に同列もしくは下位に見られていると中々大変です。
まずは食事、散歩、遊び、生活の見直しをして主従関係の見直しをする事が重要です。
□日頃から足先、鼻先、耳など身体を嫌がらずに触らせてくれる
歯磨きをするのであれば当然鼻先や歯を触る事ができる事が必須!普段から口回りや鼻先を触って褒めたりおやつを与えるのが効果的です。
□マテ、ヨシ、などのコマンドがちゃんと入る
歯磨きをしているときにおとなしくしているためにはマテなどのコマンドが重要!
□仰向けでおとなしくできる
おすすめは仰向けで歯磨きをする事。
自然体でできれば文句なし。その子に合わせて無理のない姿勢を探すのでも大丈夫。
□おやつが好き
何事もご褒美がないと頑張れません。
おやつではなく飼い主さまの褒め言葉「良い子!」がご褒美でも大丈夫です。
上記の中でチェック項目が多ければ多いほど歯磨きがスムーズにできる可能性が高いです。
できていないところはトレーニングする事が歯磨きの近道になります。
成犬になってからでもまだ間に合う?
沢山の飼い主さまを見てきましたが、やり方を指導すると半数以上の飼い主さまは比較的すぐに歯磨きができるようになります。
それでも難しい子はおそらく上に挙げたチェックポイントの見直しをすることでほとんどの犬は歯磨きができるようになると考えています。
ただし、歯磨きを受け入れてもらうためには、ある程度歯周病が進行して歯が痛い可能性のある子はまず歯周病治療をして痛みを取り除いてからやらないと歯磨きを嫌がりますので注意が必要です。
噛む子は歯磨きができない?
歯磨きをするととっても嫌がるというのと噛むというのでは天と地ほどの差があります。
やはり噛むという行動に出てしまう子の歯磨きトレーニングはとても難しいです。
経験豊富なトレーナーさんが付いて指導してくれればできるようになる可能性はありますが、飼い主さまだけでそれを解決して歯磨きができるようになるのはまず不可能です。
ただ、口がとても痛くて触られるのが辛いために噛むという行動に出ているのであれば歯周病治療した後にできるようになる可能性はあります。
歯磨きの方法は様々
当院で考えるおすすめの歯磨きの仕方はコチラをご覧ください。
この方法が色々な子が慣れやすく飼い主さまも受け入れやすいと思いますが、全ての犬に最適というわけではありません。
歯磨きが難しいのは、上記に挙げたチェックポイント以外にも、犬の性格、飼い主さまとの関係性などを考慮した上で、その子に合った歯磨きの仕方をオーダーメイドで考えなければいけない為です。
もし頑張っても難しければ歯科に精通した獣医師やドッグトレーナーにご相談いただく事をお勧めします。