咬耗(こうもう)

口腔・顔面の病気辞典
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咬耗(こうもう)とは

歯が徐々に削れて歯冠(しかん)の高さが低くなってる状況を咬耗と言います。

通常は、徐々に発生する為、歯の中心にある歯髄は自らを守ろうと象牙質が形成され、歯髄が外界に露出する事(露髄)がありませんが、急速な咬耗によって歯髄が露出してしまう事もあります。

犬の歯の構造説明 (歯髄、象牙質、エナメル質)

※歯髄とは歯の神経です。歯の中心に位置し、象牙質に囲まれた歯髄腔にあります。

原因

・ご飯を食べる時など咀嚼(そしゃく)によって生じる摩滅。

・テニスボールやサッカーボール、石など硬いものを咬んで生じる摩滅。

・不正咬合によって歯同士がぶつかることによって生じる摩滅。

など、様々な摩擦によって歯が削られていきます。

咬耗(こうもう)の犬写真

治療

ここで重要なのは、その歯が露髄をしているかどうかになります。

露髄をしていなければ治療の必要はありませんが、露髄をしている場合には治療が必要になるからです。

治療法は全身麻酔をかけて抜歯か歯内治療(歯を温存する神経の治療)のどちらかです。

予防

硬いものを咬むのを好んだり、野外でのボール遊びを好むような中〜大型犬に多く認められます。

なので、中型犬や大型犬のわんちゃんでは特に気をつけていただきたいと思います。

ボールで遊ぶ時はゴムボールなど表面の材質が硬くないものを選んで遊びましょう!

歯削れてる No.011

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