難治性口内炎(なんちせいこうないえん)

口の病気辞典
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難治性口内炎とは

猫の難治性口内炎は現在、「歯肉口内炎」や「尾側口内炎」(Feline Gingivostomatisis)と定義される猫ちゃん特有の病気であり、QOLを著しく低下させる代表的な疾患です。

この疾患は歯周病で起こる歯肉や歯槽粘膜の炎症に留まらず、飛び火のように説明のつかない部位に炎症を起こすことが特徴です。

この疾患は若いと1歳未満で発症し、年齢と共に徐々に悪化していきます。

年齢と共に悪化するのは歯周病との関係が深く、歯周病の進行とともに悪化する為です。

原因

明らかな原因は分かっていませんが、口腔内細菌の増加が病状を悪化させる事は明白なため、麻酔下での歯周病治療や自宅でのデンタルケアが重要です。

症状

症状が軽い場合は、主訴が口臭のみであることが多く、症状が重くなるにつれて

口をペチャペチャする仕草が増える

よだれで口周りが汚れ

食欲不振(特にドライフードを嫌がる)

体重減少

前足で口をひっかく

頭を傾けて食べる

採食時やあくびをする時に痛みで途中で止めたり悲鳴をあげる

などがあります。

治療

ステロイドや抗生剤、インターフェロン、サプリメントは根本的な治療にはなりません。

この病気では、完治や改善が認められる最も効果的な方法は抜歯となります。

全臼歯抜歯では約6割の子が、全顎抜歯では約8割の子で改善が認められると言われています。

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