30kgオーバー!大型犬の歯科治療

・歯周病
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当院に来院されたボルゾイのグラミーちゃん、体重35kgの男の子です。

ボルゾイは体高がすごい・・そして大きい・・ 歯科治療台からはみ出てます・・

しかし、いくら大きくても治療は一緒です。ただ、歯もとても大きいです!

それではここで問題です!この子の年齢はいくつでしょうか?

全体的に歯石も付いてるし、歯ぐきも腫れてるし、上の歯は1本だけとても痛そう…

正解は、2歳!です。

歯と歯の間隔が広い大型犬では小型犬に比べ歯周病になりにくい?!

しかし、個体差もあります。

経験上、ボルゾイは歯周病になりやすいようにも感じますが、ここまで進行してしまうと、全身麻酔をかけて治療することが望まれます。

歯が大きいので黙々と歯垢と歯石を除去して、除去して…磨いて、磨いて…

やっと、悪くなってしまった歯の検査です

そしたらなんと1歳よりも前に失活していたことが判明したのです。

つまり、永久歯として生えて間もなく障害を受け神経が死んでしまい、歯の中にある神経が細菌感染を起こし、腐ったまま1年以上経過していたのです。

抜歯した歯を割ってみると腐っているのが良くわかると思います。

飼い主さまによくよく話しを聞いてみると1歳の頃に左の顔が腫れたというのです。

原因はまず、間違いなくこの歯だったと考えられます。

大きな歯を抜歯したので、とても大きな穴ができてしまいました。

自然に吸収される糸で歯肉を縫います。

気づけば、1本の歯を抜いた穴を塞ぐのに8針縫いました。

やはり大型犬の抜歯は規格外ですね。 とっても綺麗になりました!

麻酔から醒めるまで飼い主さんの膝の上で寝ていたグラミーちゃん、お疲れさまでした!

このケースの様に若くして歯が失活してしまう事は稀ですが、日頃からお口の中の健康チェックをすることが大切だと再確認させられますね。

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