重度歯周病による鼻血が出た症例

症例報告
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かかりつけの病院さまから紹介いただいた症例です。

13歳 ミニチュアダックスフンド

くしゃみ、鼻血が出るとの主訴で来院されました。

すでに、上あごの犬歯には大きく歯石が溜まっており、明らかな歯肉の退縮を認められました。

診察時に見た目で分かるほど重度の歯周病があると思われました。

歯周病が鼻の中まで歯周病が進行して細菌性鼻炎を起こしているとが予想されました。(口腔鼻腔瘻)

口腔鼻腔瘻になるとほぼ全ての子でくしゃみがでるのですが、鼻血が出る事は少なく、腫瘍や異物などの可能性も否定できないため、全身麻酔をかけて検査と治療をする事になりました。

上あごの犬歯はやはり重度の口腔鼻腔瘻になっていました。

抜歯後、鼻の中に大量の膿を認めた為、それを全て取り除いて洗浄しました。

<術後>

鼻のレントゲン検査では腫瘍を疑う所見はありませんでした。

鼻血の原因は犬歯の重度歯周病の可能性が高く、今後はくしゃみと鼻血は治まると考えられます。

もし、症状の改善が認められない場合はCT検査などによる精査が必要とお話ししています。

術後2週間後、1ヶ月後の健診では経過良好でしたので治療終了とさせていただきました。

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